2008年06月06日
鈴鹿ミニモトの軌跡 その6

こんばんは。今月のモトチャンプ見ましたか?
少~しですけど、鈴鹿ミニモトの記事が載っていましたね。
いったい、いつになったらKITACO-4Vヘッドは発売されるんでしょうか。。
やっぱ、アメリカじゃ普通に売ってるみたいですし、好成績も残してるみたいですが。。。。
肝心の「124ccバージョン」の出来具合は、どうなんでしょうか??
リストリクター17Φでも、ガツ~ンとパワーが出て、ミニモトでも大活躍!!
・・・となってくれるような、良いヘッドである事を期待しています!!!
いや本当に。
ってな感じで、僕のうだら長い「鈴鹿ミニモトの軌跡」最終話。 OPENクラス決勝の続きです。
今回も、あん嫁サンの美しい写真と共にご覧頂くと、より一層臨場感が増します。
http://www.imagegateway.net/a?i=KloDbYRDqr
僕の追記より、あん嫁サンのコメントの方がオモロイ・・・とかいうコメントは無しの方向で。。。
スタートして間もなく、
カントクと、ガス給油の打合せをして、モニターを眺めていたら、何だかサインボーダーの様子がヘン!
「LADYと、た~ちゃんが戻ってこない!!」
「うっそ~!!まぢで~???」
「いったいドコで???」
「しかも、2人同時に。同じ場所か?? 絡んだのか??」 色々な事を考えるも、一向にアナウンスが流れないので、
カントクが「たぶん、二人とも無事だろう。 けどマシンは・・・・」
救急車が出た場合、必ずクルーは呼び出されるのですが、それも無し。
コントロールタワーへ様子を聞きに行こう!
そんな話をしていたら、ピットロードを下る緑のマシンが・・・#117 た~ちゃん!
ボロボロになったマシンを動かし、なんとかピットまで戻ってきました。 ピットは騒然となります。
聞くとスプーンでの多重クラッシュ。
しかも、初めの転倒はLADY君!!!
何台ものマシンが一斉にスプーンに進入した為、1台のマシンがラインを塞がれ、みかん号の側面にTボーンアタック。LADY君は成す術なく転倒。 後続車両も避けることが出来ず転倒。
その後ろを走っていたた~ちゃんは、1台目のマシンを交わした所にもう1台のマシンが横たわっていて、それに乗りあがるように転倒。
「そりゃあ、もう酷かったよ」さらに後続を走ってたライムさんに、後から聞きました。
マシンは奇跡的に軽症で、ちゅう君が中心となって復帰作業にあたり、
アッパーカウルとチェンジペダル類の交換、ハンドルの幅調整、そのた諸々で復活しました。
スクリーンが無かったり、細かいところは仕方ないですが、なんとかコース復帰できそう。。。
24君が緊張しながらもコースイン。
どうしてよいか解らない時間が刻々と過ぎたころ、モニターに見慣れたマシンが映し出されます。
赤いKR110・・・「#116」LADY君!!
スタンドを掛けて、マシンから下りるともうフラフラです。。
両足を着いて歩いているし、両手でマシンを支えていたので、体の方は骨折等は無いんでしょうが、
小さな体で、もう可哀相なくらいツナギがボロボロ。。。。
フラフラと頼りない足取りで近づいてきたなと思ったら、
僕の右腕をシッカリと掴んで、砂まみれのシールドを上げ、ハッキリとこう言いました。
「足回りは最高でした!」
「こりゃあイケる!と思ったのに悔しいっスよ~」
なんて男なんでしょう!!!
脳震盪で朦朧とした意識しかない筈なのに、
追突されて愚痴の一つも言いたい筈なのに、
本当ならマシンの修復箇所とか、不具合なんかを言った方が、チームの為になるはずなのに!
真っ先に吐いた台詞が、足回りのインプレだなんて!!!!
追突はされたものの、一部始終を自分の目で見たわけじゃなく、一瞬で吹き飛ばされたようなんで、
接触した相手に対しての恨み妬みは感じることが出来なかったんでしょう。
それより、自分好みになった足回りで、
自分より予選結果が良かった「た~ちゃん」「ライム夫さん」の前を走り、
「これから、ガンガン上位にイクゼッ!!」
って矢先の転倒ですから、目が覚めて、真っ先に思ったことが「アノ一言」に集約されていたような気がします。
「OK オッケー。 ありがとう。」といって、ピットに送り出し、修理の手伝いに取り掛かります。
先ほどの#117号車もそうですが、ずっとST車のほうばかり整備していたので、このKR仕様の外装はテンで無知。ちゅう君、みかんサン、こみかんサンらと一緒になって、外し方や取り付け順序などを聞きながら修復に励みます。
みかんサンがマシンを1周して全体をチェック。
「OK!いいよー!!」の掛け声に、ガソリンを給油。 ANDYさんがコースインします。
激しい転倒からの回復後コースインは、誰しも緊張します。
走る方は、「まともに走るだろうか?」「スグに不具合が出てしまうんじゃないか??」 という自分に降りかかる現実的なトラブルを心配し、
修理したクルーは、「もしかしたら見落としが合ったかもしれない。」「急いで装着したボルトが緩んでるかもしれない・・・」など、自分たちの作業を頭の中で反復し、ミスが無かった・ミスが無いと思いたい。というグルグルとした気持ちでイッパイになります。
もちろん、先に送り出した24君もそうです。
ミスなく・トラブルなく戻ってきて欲しい!!!
そう思っているところに、「もうすぐ#115が入ってきます。」とカントク。
ガソリンの量をチェックし、バラバラだった工具類をツールキャリーに戻して待機します。
予定どおり、ライム夫さんが帰還。
タイムも予選より上がっているし、足回りは良かったのかな。。。
ガス給油を終えた僕のところに、ライム夫さんが声を掛けます。
「足回り、このままじゃ良いトコ無いよ。なんとかしよう!」
タイムも上がっているし、マシンも問題なく、無事に送り出せると思ってた僕がアマかった!!
出走前のセットから、変更する課題があるとしたら、「前後サスのプリロード」
ディメンジョンを変更したことで、入り始めが変わってしまうことを予想していたので、あらかじめ調整しておいたのですが、それでも見切りが甘かった。
この場合も、リアサスから様子を見るのが先決と、「リアのプリロードを抜きましょう!」と伝えると、
ちゅう君がアチアチのマシンに手を突っ込み、調整をしてくれます。
ライムさんは、次に走るナカさんにマシンの挙動やら変更点を伝え、コース上の事など調整時間内に出来る限りの情報を伝えます。
リアサスの調整も終わり、いよいよ“侍”出撃です!!
ひとおとり3台がピットイン→コースインして、再度ピットインしてくる車両もなく、ホッと一安心。
みんなとモニターを眺めていると、“侍”すでに自己ベストを6秒も更新(爆
やはりコノ男、只者じゃあアリマセン。。。
24君はマシンを労わりながら、2速に入らないマシンで3’24秒台
ANDYサンは、単独ながら3’10秒~12秒台。
それぞれが、それぞれの思惑通りに事は進んでいなかったにしろ、とにかくこうして決勝を走っています。
次に走る人。最後に走る人。もう走らない人。それぞれが、自分たちのマシン、みんなのマシンを見守ります。
順調に#117号車がピットイン。
手馴れた感じでガス給油。 マシンチェックしていた人が、アンダーカウルのステーが折れていることを発見。
スペアが既に無いので、丈夫なタイラップで固定。
こみかんサンにバトンタッチして、「ミッションよ最後まで壊れないでくれ~」と祈ります。
そうこうしている内に、#116号車のANDYサンもピットイン。
#117号車と基本的に同じなので、先ほど発見したアンダーのステイを見ると、こちらも破損しています!
同じように修理し、朝から緊張しまくりのrie姉がマシンに乗り込みます。
あんまり緊張してるので、冗談でケツでも触ってやろうかと思いましたが、そんなの気付かないくらいガチガチだったんで、止めました(爆
彼女はいつも
「あたしマシンの事ぜんぜん解んないからさ~」「こんな事くらいしか出来ないのよね~」といって、
不精な男たちが「油の着いた手」で触るカウリングを磨いていました。
彼女なりの「戦闘機」への愛情表現です。 みな自分の乗るマシンを愛しています。
そんなrie姉、着々とタイムを縮め、ついに3’18”秒台に突入です!
「うわぁーっ!rieちゃんスゴーイ♪」ピットに居た、女たちから歓声が上がります。
「うおおーっ!!!」 それに気付いた、男たちからも歓喜の声があがります。
昨日のSTでも、念願の40秒切りを果たし、自己ベスト3“36秒台をマークした勢いは、OPENに乗っても変わりません!!
「おいおい、マジかよ~俺そんなに(速いタイム)出ないって(笑)」と、みかんサンも喜んでいます。
そんな時、ライムさんから足回りの相談を受けます。
「僕が乗った状態からリアのプリロードを下げたとすると、乗っていた感じから次は“フロントのプリロード”じゃないだろうか?」
ドンピシャ!(死語)
さすがライムさん。 今まで散々サスを弄くり回してきただけの事はあります。
基準値からのアジャスト変化は、すでに体に染み込んでいるんでしょう。
僕も次に不具合を報告されたら、そうするつもりだったので、納得です。
ツールキャリーから、簡単にアジャストできる工具を用意して、ライムさんが侍の評価を聞いて、調整することに。
そうこうして、チームベストを更新し、“侍”堂々の帰還。
マシンチェックをして、ガソリンを入れ、ライムサンが“侍”から話を聞きます。
すぐに納得した様子で、フロントのプリロードを調整。
これまた、ガチガチになってる ちゅう君にサスの調整を告げていましたが、
緊張して、走る前に心を落ち着かせるのでイッパイ・イッパイな状態でした。
それでも何とかコースイン。
マシンを1台送り出すと、みんな1度「ホッ・・・」とした安堵感に包まれるのですが、すぐまた次のマシンの準備。
修理したパーツの片付け、工具の整理、ガソリンの計量と、各ライダーの走行具合にと、3台も走っているので大変です。こーゆー時、大所帯のチームは人数が居るので助かりますし、毎朝のミーティングで各自の分担がハッキリ別れているので、ドタバタになっても、自分のしてきたことを思い起こし、確認が出来るので大きなミスもなく、大騒ぎになりません。
僕もガス給油とマシンチェックに作業を限定されているので、あるていど気を落ち着かせる時間が持てます。
こーゆー時間に「もしかしたら、アレが壊れるかもしれない。」「こういう状況には、どうやって対応しようか・・・」と、急なトラブルに対応する「シミュレーション」を考える余裕が生まれます。
今まで経験してきた耐久やレースでは、
どちらかというと「#441サン!これどーしたらイイすか?」「これもうOK?」と、
僕個人に降りかかる負担が大きく、あれもコレもと指示していたら、大きな落とし穴に引っかかってしまったり、イッパイ・イッパイな感じを見て、重要なことを教えてもらうタイミングがギリギリだったり・・・と、急なトラブルに対応する余裕なんか無く、目に前に降りかかってくる事項を解決していくのでMAX・・・いや、オーバーフローで対応しきれず、スタッフを困らせてしまうことも多かったように思えます。
優秀な人間なら、どんな場面にもテキパキと対応できるのでしょうが、僕は基本一点集中型の人間なんで、「臨機応変に幅広く状況を判断し、的確な指示を出せる」ほど、許容はアリマセン。。。。(泣
上手く人に指示出来ずに結局自分で作業をしていまい、自分で自分の首を絞めてしまい、レースやマシンに集中出来ずにミスが起き、独り“自己嫌悪”に陥ることが多く、大人数での耐久レースに良い思い出がありませんでした。
そこへいくと今回は、半数以上が初顔合わせ。 (逆です。僕がミンナを知らないだけです。)
初めて見る、メタボなオヤジが馴れ馴れしくピットに居る。
そーゆーふうに映っても、何ら不思議は無い状況です。
ですから、みんな不安はあっても「頼れる所」が無いのを覚悟していますから、
正しく「自己責任」で、出来ることを確実にこなしていきます。
もちろんミスもありますが、誰も追い込んだり・揚げ足を取ったりする人は居ません。。
何故なら「自分だって同じ場面で、焦って集中できないはず。」ってのを知っているんです。
この事を全員が理解し、無意識に行動しているからこそ、全てにストレスなく進行しているんだと感じました。
凄くバランスの良い、ナイスなチームです。プレジャーは!
そんな事を感じながらも、レースは確実に経過していきます。
大健闘のrie姉さんから、みかんサンにバトンタッチ。
美しく、そして良いと思われるパーツは惜しみなく注ぎ込んだ「愛機 #116:みかん号」によって、
夢にまで見た「鈴鹿ミニモト本戦」を走るんです。
長く苦しみ、気を揉んで仕上げたマシンで、繰り出すのは、非情に感慨深いいんでしょう。
シッカリとマシンを掴み、真っ直ぐ前を向いてコースへと繰り出しました。
マシンは確実に疲労箇所が増えていましたが、それも今までの経験から解っている事。
みんな落ち着いて応急処置を施し、不安ながらも、楽しくミニモトを満喫しています。
ふと、モニターを見るミンナが歓喜しています!
なんと、ちゅう君がZX-1R号での自己ベスト更新!!!
それどころか、前走者の“侍”ナカユキヲのタイムをも抜かんとする勢いです。
「覚醒したかな~(笑」
マシンのセットアップが「自分の思う方向に行っている!」と確信出来るタイムに、喜びを隠せないライム夫さん。
なんと! ついにチーム初の「2’59秒台!!!」 うおーーーっ!!!
「やられた~」 「まさかちゅうがね~」 「ホントかよ~」 「コケるんじゃねーの(笑」
皆それぞれに喜びを隠せません。みんなでレースしてるんです。
1周してサイボードを確認したらしく、次の周からは安定して3分一ケタ台で走る、ちゅう君。
耐久だからと余裕を持ったライディングに切り替えたんでしょうけど、
それでも、以前の「自己ベスト以上」のタイムで周回しているんですから、大したもんです。
その間、みかんサンから、再びANDYさんへ。
残念ながら脳震盪のLADY君はドクターストップです。
そして、ずっと我慢の走行を強いられている、#117次男ボ~イズ号がピットイン。
「ヤバイ。 他のギアで走っても、カラカラ音が出だしたし、振動もあるよ。」と、こみかんサン。
どうすることも出来ない。
「このまま無事でいてくれ!!」
この気持ちだけは充分すぎるほど満タンにして、最後のライダー:た~ちゃんが走り出します。
そして、ファステストラップ男:ちゅう君がピットイン。
絶好調の足回りを賞味しようと、ライムさんも気合が入っています。
特にボルトの緩みも無く、ガス給油しているとき、ナカさんがオフィシャルから何か指示を受けています。
「リアフェンダーの周りが、油っぽいので確認してください。」
「ええ?マジ??」 見ると、確かにリアのインナーフェンダー周辺がオイリー。。。。
「何所から????」
「キャブからの吹き返しだと思います。」
ライム夫さんの回答に、オフィシャルも覗き込むことは無かったのですが、真の原因は解らない。。。
「ねね。こっち見てよ! こっちの方が酷いよ!!」
エンジン周辺のボルトの緩みをチェックしていた僕に、ナカさんが反対側から呼びかけます。
見ると、スイングアーム周辺が酷くオイリーです。
オイルキャッチタンクを見ますが、ハッキリと取り付け口が見えず、シッカリ確認が出来ません。
でも。酷くオイリーです。
「!」
「リアサスだ・・・・・」
みかん号と同じく、このOHLINSにも重大なトラブルが発生しているんじゃないの???
しかし、リアフェンダーの無いZX号なら、シャフトが傷付いて僅かにオイル漏れを起こし、それが走行風によって撒き散らされているだけかも。
だとしたら、急に走れなくなる事はないんじゃないだうか。。。。
「このままイケる!」
細かく説明している時間も無く、オフィシャルが止めに入ることを恐れて、ライムさんには
「ブリーザーが噴いている。少し注意して!」とだけ伝え、時間どおり送り出します。
しかし、ここまで順調だたのに、このマシンまでもが完走が危ういなんて・・・・
( ↑ このバヤイ、1速に入らない事はスッカリ微々たる事になってます。)
「何もしないより、起きたときの為に対策を立てよう。」と考え、
目の前にあった紙とパーツボックスの蓋で簡易「サインボード」を作り、
「リアサス注意!」と大きく書き、サインボーダーの「ライム嫁さん」に渡すよう頼みます。
冷静なライムサンなら、すぐにこの意味を理解し注意して走ってくれるだろう。
もうライトオンの時間帯。。。そんな無理もしないだろうという願いも込めて託します。

それじゃ、ホントに壊れたときは???
すでにスペアのOHLINSは無い。。。。残るはST車に付いている「ノーマルサス」だけ。。。。
いくらなんでも、あのマシンにノーマルサスって、チョッパーになっちゃうよ(苦笑・・・・
じゃあどうすれば・・・・・
「あるじゃん!!!」
FRPコウダカウルの展示用に持ってきている、#441号!
あれには、美浜で使った「QJ-1」が付いています。 あれなら、充分にOPEN車両に対応できる!
そう思って、このレース3度目!さらに15%UPダッシュをキメて2つ上のピット前に展示してある#441号を取りに行きます。
「ああ、カタログは今回も大盛況のまま少なくなってるな~」なんて考えながら、プレジャーのピットに戻り、メカニックスーツに着替えた(走り終えたばかりの)ちゅう君を捕まえ、QJ-1を取り外しに掛かります。
「もってくれ・・・」外しながらも、そう考えていました。
手書きのサインボードを見たからか、ライム夫さんのタイムは3分10秒台で安定しています。
頼む。。。。。
薄暗くなり、そろそろ残り僅か・・・となったとき、夕闇から鈴鹿の悪魔が現れました。
モニターにシケインが映し出され、グラベル上に2台の車両が横たわっています。
スピードが一番下がるシケインですから、ライダーは2人とも無事のようです。
・・・・がっ!!!
1台、また1台と、シケイン2個目のある部分を通過するライダーは、いとも簡単にスリップダウンしています!!
「ああーっ!!!」
オーロラビジョンに映し出される転倒シーンに、サインボードエリアのクルーたちはミンナ釘付けです。
「ウチのライダーは転倒しないでくれ~っ!!!」そう願うクルーたちをあざ笑うかのように、
悪魔は次々とマシンを転倒させてしまいます。
「オフィシャルは何やってるんだ!!オイル旗は!?
イエローフラッグはーっ!!??」
モニター上では、転倒車両をライダーと一緒にグラベルの外へ押しながら、手を振って合図するオフィシャルの姿は見えても、
後続車両にイエローなりオイルフラッグを振るオフィシャルの姿は見えません。。。。
既に何台もの転倒車両が出て、車両撤去で手一杯のオフィシャルは、フラッグを取りに帰ることすら出来ないんでしょう!!
「あ!た~ちゃん!!」
モニターには、緑の#117・・・
1個目のシケインを通過を切り返し、問題の2個目を通過する瞬間、その場に居た誰もが
「転倒するなーーーーーっ!!!!」って思ったでしょう。
もしかしたら、声に出した人が居たかもしれません。でも気付かないくらい画面に集中しますっ!!!
「ふぅ・・・・」
#117号:た~ちゃんは、問題箇所を大きく外れて立ち上がりました。
「そうだ。あの車は2速が使えない。だからベストラインを大きく外れて走ったんだ。。。。」
もしかしたら、た~ちゃんが危険を察知してラインを外したかもしれません。
でも、この時ばかりは、皆2速が使えなくなったことを嬉しく思いました。
「あのラインしかね~んだよ(笑」
同じマシンに乗って長く苦しんだ、こみかんサンが笑います。
「赤旗だ!」 誰かが叫んだ。
タイムを刻んでいたタワーに、しっかり赤色で「×」の印しが出ています。
しかし、モニターに映し出されるシケインでは、次々とマシンが転倒していきます、
「なにやってんだ!オフィシャルは!!」
モニターに叫んでも、声は届かない。
「あ。。。」
赤旗が出ても未だシケインを通過する車両がある中、画面下に見慣れた緑の車両がピットロードを下ります。
#115! 「ライム夫だあー!!」
良かった。。。。
ライム夫サンは冷静に「赤旗中断」を確認して、ピットロードに入ったのでした。
ANDYさんは、事件が起きる少し前に通過しています。
いまごろ、ヘアピンあたりを通過しているころでしょうか。。。
その後、殆どの車両がピットロードに向かう中、まだシケインを通過する車両も数台ありました。
「130R立ち上がってからのコースシグナル、見難いんだよね~」 そんな声を聞きながら、マシンが止められているピットロード入り口付近に向かいます。
しかし、この感じは・・・・
いやな予感は的中。
「この赤旗を持ちまして、本戦決勝を終了とさせて頂きます。」
色々なドラマを生んだ、2008鈴鹿ミニモトはあっけない幕切れを迎えました。
なんだよ~・・・・・ チェッカーフラッグもゴールも無い、本当にグダグダの終り方じゃねーか!!
スッキリしない気分も、ヘルメットを脱ぎ汗びっしょりに「やり遂げた・・・」という安堵と完走した感動が混ざり合った表情をする3人の顔を見たら、嫌な気分も薄らぎました。
各自それぞれライダーに掛けより、健闘を誉め称えます。
終った。。。。
まだ寒い公式練習のとき、ライム夫サンが「OPENクラスの決勝は、ほんとサバイバルレースだよ~」と言っていたのが、
本当に身にしみて分かりました。
2/3台が転倒→修復・復帰、リカバー。
2/3台がリアサストラブル。
また別の2/3台がミッショントラブル。
レース中、見渡せばエンジンを開けているチーム。ステムごとフロント周りを交換しているチーム
エンジンが掛からず、何度もピットロードを押し掛けしているチーム。
マシンもライダーも戻ってこないチーム。。。。。
僕らだけじゃない。
完走したチームは何らかのトラブルを抱えながら・修復しながら戦ってきたんです。
壊れない安心感を持って挑んだチームなんてあったんでしょうか???
そう思えるほど、帰ってきたライダー・クルーは、本当に嬉しそうでした。
僕もプレジャーの集合写真に混ざり、喜びをかみ締めます。
日もトップリと沈み、ヒンヤリとした空気のなか撤収をしていると、「ツワモノドモガ、ユメノアト」そう感じてなりません。
そのあと、集まれる人だけ集まった、簡単な食事会をすませ、ひとり眠い目をこすりながら、帰路に立ちました。
今こうして思い起こし、ブログに書いていて思うのは、本当に「光陰矢のごとし」 あっちゅう間でした。
退院して半年。 その間、してきた事といえば「鈴鹿ミニモト」に関することばかり。
でも、過ぎても止まないコノ感情は・・・・
「思いっきりSTを極めたい!」「最速のKSRを仕上げたい!!」
決して今年の車両は、手を抜いてなんか居ませんが、
もっと見るべき事があるんじゃないか? もっと詰めるところはあるはずだ!
そういう気持ちが、日を追うごとに強まっていきます。
じゃなきゃ、今年のレベルアップは何だっていうんだ!!
「STなんて、やること無い。」
言いたい奴は言えばいいじゃないか。
同じ土俵に上がったとき、そんな連中の度肝を抜くマシンに仕上げたい。
XRに乗るトップ連中に、「KSRも速いじゃねーか!!」と言わせたい。
そして・・・チャンスがあれば、もう1度同じメンバーでチャレンジしたい!!
#14君、ANDYサン、LADY君、“侍”ナカユキヲ
僕の組んだサスを「良い!」といって、28秒台を連発した猛者ども!!
あんた等、やっぱサイコー!!
じっさい大した事してないんだよ。
でも、いきなり10秒短縮ってどーなのよ??
フツーの人間にゃ真似できねーよ!
やっぱりアンタら並じゃない。 めちゃくちゃスゲー!!!
感謝・感激のコノ気持ち、言葉では表しきれないよ!!
でも言っちゃう。
「めちゃくちゃ嬉しい! 本当にありがとうーーー!!!!」
超超ハッピー(古)なこの気持ちを形にしたい気持ちでいっぱいです!!
なんで、来週の打ち上げで静岡産の新茶をプレゼントします!!
めちゃくちゃ嬉しいこの気持ち。
めちゃくちゃ頑張って、めちゃくちゃ速かった、アンタらに捧げる、そのお茶は!!!

「芽茶茎茶」(めちゃくちゃ)
え!これがオチ?・・・とか言わないよーに(爆
カントクと、ガス給油の打合せをして、モニターを眺めていたら、何だかサインボーダーの様子がヘン!
「LADYと、た~ちゃんが戻ってこない!!」
「うっそ~!!まぢで~???」
「いったいドコで???」
「しかも、2人同時に。同じ場所か?? 絡んだのか??」 色々な事を考えるも、一向にアナウンスが流れないので、
カントクが「たぶん、二人とも無事だろう。 けどマシンは・・・・」
救急車が出た場合、必ずクルーは呼び出されるのですが、それも無し。
コントロールタワーへ様子を聞きに行こう!
そんな話をしていたら、ピットロードを下る緑のマシンが・・・#117 た~ちゃん!
ボロボロになったマシンを動かし、なんとかピットまで戻ってきました。 ピットは騒然となります。
聞くとスプーンでの多重クラッシュ。
しかも、初めの転倒はLADY君!!!
何台ものマシンが一斉にスプーンに進入した為、1台のマシンがラインを塞がれ、みかん号の側面にTボーンアタック。LADY君は成す術なく転倒。 後続車両も避けることが出来ず転倒。
その後ろを走っていたた~ちゃんは、1台目のマシンを交わした所にもう1台のマシンが横たわっていて、それに乗りあがるように転倒。
「そりゃあ、もう酷かったよ」さらに後続を走ってたライムさんに、後から聞きました。
マシンは奇跡的に軽症で、ちゅう君が中心となって復帰作業にあたり、
アッパーカウルとチェンジペダル類の交換、ハンドルの幅調整、そのた諸々で復活しました。
スクリーンが無かったり、細かいところは仕方ないですが、なんとかコース復帰できそう。。。
24君が緊張しながらもコースイン。
どうしてよいか解らない時間が刻々と過ぎたころ、モニターに見慣れたマシンが映し出されます。
赤いKR110・・・「#116」LADY君!!
スタンドを掛けて、マシンから下りるともうフラフラです。。
両足を着いて歩いているし、両手でマシンを支えていたので、体の方は骨折等は無いんでしょうが、
小さな体で、もう可哀相なくらいツナギがボロボロ。。。。
フラフラと頼りない足取りで近づいてきたなと思ったら、
僕の右腕をシッカリと掴んで、砂まみれのシールドを上げ、ハッキリとこう言いました。
「足回りは最高でした!」
「こりゃあイケる!と思ったのに悔しいっスよ~」
なんて男なんでしょう!!!
脳震盪で朦朧とした意識しかない筈なのに、
追突されて愚痴の一つも言いたい筈なのに、
本当ならマシンの修復箇所とか、不具合なんかを言った方が、チームの為になるはずなのに!
真っ先に吐いた台詞が、足回りのインプレだなんて!!!!
追突はされたものの、一部始終を自分の目で見たわけじゃなく、一瞬で吹き飛ばされたようなんで、
接触した相手に対しての恨み妬みは感じることが出来なかったんでしょう。
それより、自分好みになった足回りで、
自分より予選結果が良かった「た~ちゃん」「ライム夫さん」の前を走り、
「これから、ガンガン上位にイクゼッ!!」
って矢先の転倒ですから、目が覚めて、真っ先に思ったことが「アノ一言」に集約されていたような気がします。
「OK オッケー。 ありがとう。」といって、ピットに送り出し、修理の手伝いに取り掛かります。
先ほどの#117号車もそうですが、ずっとST車のほうばかり整備していたので、このKR仕様の外装はテンで無知。ちゅう君、みかんサン、こみかんサンらと一緒になって、外し方や取り付け順序などを聞きながら修復に励みます。
みかんサンがマシンを1周して全体をチェック。
「OK!いいよー!!」の掛け声に、ガソリンを給油。 ANDYさんがコースインします。
激しい転倒からの回復後コースインは、誰しも緊張します。
走る方は、「まともに走るだろうか?」「スグに不具合が出てしまうんじゃないか??」 という自分に降りかかる現実的なトラブルを心配し、
修理したクルーは、「もしかしたら見落としが合ったかもしれない。」「急いで装着したボルトが緩んでるかもしれない・・・」など、自分たちの作業を頭の中で反復し、ミスが無かった・ミスが無いと思いたい。というグルグルとした気持ちでイッパイになります。
もちろん、先に送り出した24君もそうです。
ミスなく・トラブルなく戻ってきて欲しい!!!
そう思っているところに、「もうすぐ#115が入ってきます。」とカントク。
ガソリンの量をチェックし、バラバラだった工具類をツールキャリーに戻して待機します。
予定どおり、ライム夫さんが帰還。
タイムも予選より上がっているし、足回りは良かったのかな。。。
ガス給油を終えた僕のところに、ライム夫さんが声を掛けます。
「足回り、このままじゃ良いトコ無いよ。なんとかしよう!」
タイムも上がっているし、マシンも問題なく、無事に送り出せると思ってた僕がアマかった!!
出走前のセットから、変更する課題があるとしたら、「前後サスのプリロード」
ディメンジョンを変更したことで、入り始めが変わってしまうことを予想していたので、あらかじめ調整しておいたのですが、それでも見切りが甘かった。
この場合も、リアサスから様子を見るのが先決と、「リアのプリロードを抜きましょう!」と伝えると、
ちゅう君がアチアチのマシンに手を突っ込み、調整をしてくれます。
ライムさんは、次に走るナカさんにマシンの挙動やら変更点を伝え、コース上の事など調整時間内に出来る限りの情報を伝えます。
リアサスの調整も終わり、いよいよ“侍”出撃です!!
ひとおとり3台がピットイン→コースインして、再度ピットインしてくる車両もなく、ホッと一安心。
みんなとモニターを眺めていると、“侍”すでに自己ベストを6秒も更新(爆
やはりコノ男、只者じゃあアリマセン。。。
24君はマシンを労わりながら、2速に入らないマシンで3’24秒台
ANDYサンは、単独ながら3’10秒~12秒台。
それぞれが、それぞれの思惑通りに事は進んでいなかったにしろ、とにかくこうして決勝を走っています。
次に走る人。最後に走る人。もう走らない人。それぞれが、自分たちのマシン、みんなのマシンを見守ります。
順調に#117号車がピットイン。
手馴れた感じでガス給油。 マシンチェックしていた人が、アンダーカウルのステーが折れていることを発見。
スペアが既に無いので、丈夫なタイラップで固定。
こみかんサンにバトンタッチして、「ミッションよ最後まで壊れないでくれ~」と祈ります。
そうこうしている内に、#116号車のANDYサンもピットイン。
#117号車と基本的に同じなので、先ほど発見したアンダーのステイを見ると、こちらも破損しています!
同じように修理し、朝から緊張しまくりのrie姉がマシンに乗り込みます。
あんまり緊張してるので、冗談でケツでも触ってやろうかと思いましたが、そんなの気付かないくらいガチガチだったんで、止めました(爆
彼女はいつも
「あたしマシンの事ぜんぜん解んないからさ~」「こんな事くらいしか出来ないのよね~」といって、
不精な男たちが「油の着いた手」で触るカウリングを磨いていました。
彼女なりの「戦闘機」への愛情表現です。 みな自分の乗るマシンを愛しています。
そんなrie姉、着々とタイムを縮め、ついに3’18”秒台に突入です!
「うわぁーっ!rieちゃんスゴーイ♪」ピットに居た、女たちから歓声が上がります。
「うおおーっ!!!」 それに気付いた、男たちからも歓喜の声があがります。
昨日のSTでも、念願の40秒切りを果たし、自己ベスト3“36秒台をマークした勢いは、OPENに乗っても変わりません!!
「おいおい、マジかよ~俺そんなに(速いタイム)出ないって(笑)」と、みかんサンも喜んでいます。
そんな時、ライムさんから足回りの相談を受けます。
「僕が乗った状態からリアのプリロードを下げたとすると、乗っていた感じから次は“フロントのプリロード”じゃないだろうか?」
ドンピシャ!(死語)
さすがライムさん。 今まで散々サスを弄くり回してきただけの事はあります。
基準値からのアジャスト変化は、すでに体に染み込んでいるんでしょう。
僕も次に不具合を報告されたら、そうするつもりだったので、納得です。
ツールキャリーから、簡単にアジャストできる工具を用意して、ライムさんが侍の評価を聞いて、調整することに。
そうこうして、チームベストを更新し、“侍”堂々の帰還。
マシンチェックをして、ガソリンを入れ、ライムサンが“侍”から話を聞きます。
すぐに納得した様子で、フロントのプリロードを調整。
これまた、ガチガチになってる ちゅう君にサスの調整を告げていましたが、
緊張して、走る前に心を落ち着かせるのでイッパイ・イッパイな状態でした。
それでも何とかコースイン。
マシンを1台送り出すと、みんな1度「ホッ・・・」とした安堵感に包まれるのですが、すぐまた次のマシンの準備。
修理したパーツの片付け、工具の整理、ガソリンの計量と、各ライダーの走行具合にと、3台も走っているので大変です。こーゆー時、大所帯のチームは人数が居るので助かりますし、毎朝のミーティングで各自の分担がハッキリ別れているので、ドタバタになっても、自分のしてきたことを思い起こし、確認が出来るので大きなミスもなく、大騒ぎになりません。
僕もガス給油とマシンチェックに作業を限定されているので、あるていど気を落ち着かせる時間が持てます。
こーゆー時間に「もしかしたら、アレが壊れるかもしれない。」「こういう状況には、どうやって対応しようか・・・」と、急なトラブルに対応する「シミュレーション」を考える余裕が生まれます。
今まで経験してきた耐久やレースでは、
どちらかというと「#441サン!これどーしたらイイすか?」「これもうOK?」と、
僕個人に降りかかる負担が大きく、あれもコレもと指示していたら、大きな落とし穴に引っかかってしまったり、イッパイ・イッパイな感じを見て、重要なことを教えてもらうタイミングがギリギリだったり・・・と、急なトラブルに対応する余裕なんか無く、目に前に降りかかってくる事項を解決していくのでMAX・・・いや、オーバーフローで対応しきれず、スタッフを困らせてしまうことも多かったように思えます。
優秀な人間なら、どんな場面にもテキパキと対応できるのでしょうが、僕は基本一点集中型の人間なんで、「臨機応変に幅広く状況を判断し、的確な指示を出せる」ほど、許容はアリマセン。。。。(泣
上手く人に指示出来ずに結局自分で作業をしていまい、自分で自分の首を絞めてしまい、レースやマシンに集中出来ずにミスが起き、独り“自己嫌悪”に陥ることが多く、大人数での耐久レースに良い思い出がありませんでした。
そこへいくと今回は、半数以上が初顔合わせ。 (逆です。僕がミンナを知らないだけです。)
初めて見る、メタボなオヤジが馴れ馴れしくピットに居る。
そーゆーふうに映っても、何ら不思議は無い状況です。
ですから、みんな不安はあっても「頼れる所」が無いのを覚悟していますから、
正しく「自己責任」で、出来ることを確実にこなしていきます。
もちろんミスもありますが、誰も追い込んだり・揚げ足を取ったりする人は居ません。。
何故なら「自分だって同じ場面で、焦って集中できないはず。」ってのを知っているんです。
この事を全員が理解し、無意識に行動しているからこそ、全てにストレスなく進行しているんだと感じました。
凄くバランスの良い、ナイスなチームです。プレジャーは!
そんな事を感じながらも、レースは確実に経過していきます。
大健闘のrie姉さんから、みかんサンにバトンタッチ。
美しく、そして良いと思われるパーツは惜しみなく注ぎ込んだ「愛機 #116:みかん号」によって、
夢にまで見た「鈴鹿ミニモト本戦」を走るんです。
長く苦しみ、気を揉んで仕上げたマシンで、繰り出すのは、非情に感慨深いいんでしょう。
シッカリとマシンを掴み、真っ直ぐ前を向いてコースへと繰り出しました。
マシンは確実に疲労箇所が増えていましたが、それも今までの経験から解っている事。
みんな落ち着いて応急処置を施し、不安ながらも、楽しくミニモトを満喫しています。
ふと、モニターを見るミンナが歓喜しています!
なんと、ちゅう君がZX-1R号での自己ベスト更新!!!
それどころか、前走者の“侍”ナカユキヲのタイムをも抜かんとする勢いです。
「覚醒したかな~(笑」
マシンのセットアップが「自分の思う方向に行っている!」と確信出来るタイムに、喜びを隠せないライム夫さん。
なんと! ついにチーム初の「2’59秒台!!!」 うおーーーっ!!!
「やられた~」 「まさかちゅうがね~」 「ホントかよ~」 「コケるんじゃねーの(笑」
皆それぞれに喜びを隠せません。みんなでレースしてるんです。
1周してサイボードを確認したらしく、次の周からは安定して3分一ケタ台で走る、ちゅう君。
耐久だからと余裕を持ったライディングに切り替えたんでしょうけど、
それでも、以前の「自己ベスト以上」のタイムで周回しているんですから、大したもんです。
その間、みかんサンから、再びANDYさんへ。
残念ながら脳震盪のLADY君はドクターストップです。
そして、ずっと我慢の走行を強いられている、#117次男ボ~イズ号がピットイン。
「ヤバイ。 他のギアで走っても、カラカラ音が出だしたし、振動もあるよ。」と、こみかんサン。
どうすることも出来ない。
「このまま無事でいてくれ!!」
この気持ちだけは充分すぎるほど満タンにして、最後のライダー:た~ちゃんが走り出します。
そして、ファステストラップ男:ちゅう君がピットイン。
絶好調の足回りを賞味しようと、ライムさんも気合が入っています。
特にボルトの緩みも無く、ガス給油しているとき、ナカさんがオフィシャルから何か指示を受けています。
「リアフェンダーの周りが、油っぽいので確認してください。」
「ええ?マジ??」 見ると、確かにリアのインナーフェンダー周辺がオイリー。。。。
「何所から????」
「キャブからの吹き返しだと思います。」
ライム夫さんの回答に、オフィシャルも覗き込むことは無かったのですが、真の原因は解らない。。。
「ねね。こっち見てよ! こっちの方が酷いよ!!」
エンジン周辺のボルトの緩みをチェックしていた僕に、ナカさんが反対側から呼びかけます。
見ると、スイングアーム周辺が酷くオイリーです。
オイルキャッチタンクを見ますが、ハッキリと取り付け口が見えず、シッカリ確認が出来ません。
でも。酷くオイリーです。
「!」
「リアサスだ・・・・・」
みかん号と同じく、このOHLINSにも重大なトラブルが発生しているんじゃないの???
しかし、リアフェンダーの無いZX号なら、シャフトが傷付いて僅かにオイル漏れを起こし、それが走行風によって撒き散らされているだけかも。
だとしたら、急に走れなくなる事はないんじゃないだうか。。。。
「このままイケる!」
細かく説明している時間も無く、オフィシャルが止めに入ることを恐れて、ライムさんには
「ブリーザーが噴いている。少し注意して!」とだけ伝え、時間どおり送り出します。
しかし、ここまで順調だたのに、このマシンまでもが完走が危ういなんて・・・・
( ↑ このバヤイ、1速に入らない事はスッカリ微々たる事になってます。)
「何もしないより、起きたときの為に対策を立てよう。」と考え、
目の前にあった紙とパーツボックスの蓋で簡易「サインボード」を作り、
「リアサス注意!」と大きく書き、サインボーダーの「ライム嫁さん」に渡すよう頼みます。
冷静なライムサンなら、すぐにこの意味を理解し注意して走ってくれるだろう。
もうライトオンの時間帯。。。そんな無理もしないだろうという願いも込めて託します。

それじゃ、ホントに壊れたときは???
すでにスペアのOHLINSは無い。。。。残るはST車に付いている「ノーマルサス」だけ。。。。
いくらなんでも、あのマシンにノーマルサスって、チョッパーになっちゃうよ(苦笑・・・・
じゃあどうすれば・・・・・
「あるじゃん!!!」
FRPコウダカウルの展示用に持ってきている、#441号!
あれには、美浜で使った「QJ-1」が付いています。 あれなら、充分にOPEN車両に対応できる!
そう思って、このレース3度目!さらに15%UPダッシュをキメて2つ上のピット前に展示してある#441号を取りに行きます。
「ああ、カタログは今回も大盛況のまま少なくなってるな~」なんて考えながら、プレジャーのピットに戻り、メカニックスーツに着替えた(走り終えたばかりの)ちゅう君を捕まえ、QJ-1を取り外しに掛かります。
「もってくれ・・・」外しながらも、そう考えていました。
手書きのサインボードを見たからか、ライム夫さんのタイムは3分10秒台で安定しています。
頼む。。。。。
薄暗くなり、そろそろ残り僅か・・・となったとき、夕闇から鈴鹿の悪魔が現れました。
モニターにシケインが映し出され、グラベル上に2台の車両が横たわっています。
スピードが一番下がるシケインですから、ライダーは2人とも無事のようです。
・・・・がっ!!!
1台、また1台と、シケイン2個目のある部分を通過するライダーは、いとも簡単にスリップダウンしています!!
「ああーっ!!!」
オーロラビジョンに映し出される転倒シーンに、サインボードエリアのクルーたちはミンナ釘付けです。
「ウチのライダーは転倒しないでくれ~っ!!!」そう願うクルーたちをあざ笑うかのように、
悪魔は次々とマシンを転倒させてしまいます。
「オフィシャルは何やってるんだ!!オイル旗は!?
イエローフラッグはーっ!!??」
モニター上では、転倒車両をライダーと一緒にグラベルの外へ押しながら、手を振って合図するオフィシャルの姿は見えても、
後続車両にイエローなりオイルフラッグを振るオフィシャルの姿は見えません。。。。
既に何台もの転倒車両が出て、車両撤去で手一杯のオフィシャルは、フラッグを取りに帰ることすら出来ないんでしょう!!
「あ!た~ちゃん!!」
モニターには、緑の#117・・・
1個目のシケインを通過を切り返し、問題の2個目を通過する瞬間、その場に居た誰もが
「転倒するなーーーーーっ!!!!」って思ったでしょう。
もしかしたら、声に出した人が居たかもしれません。でも気付かないくらい画面に集中しますっ!!!
「ふぅ・・・・」
#117号:た~ちゃんは、問題箇所を大きく外れて立ち上がりました。
「そうだ。あの車は2速が使えない。だからベストラインを大きく外れて走ったんだ。。。。」
もしかしたら、た~ちゃんが危険を察知してラインを外したかもしれません。
でも、この時ばかりは、皆2速が使えなくなったことを嬉しく思いました。
「あのラインしかね~んだよ(笑」
同じマシンに乗って長く苦しんだ、こみかんサンが笑います。
「赤旗だ!」 誰かが叫んだ。
タイムを刻んでいたタワーに、しっかり赤色で「×」の印しが出ています。
しかし、モニターに映し出されるシケインでは、次々とマシンが転倒していきます、
「なにやってんだ!オフィシャルは!!」
モニターに叫んでも、声は届かない。
「あ。。。」
赤旗が出ても未だシケインを通過する車両がある中、画面下に見慣れた緑の車両がピットロードを下ります。
#115! 「ライム夫だあー!!」
良かった。。。。
ライム夫サンは冷静に「赤旗中断」を確認して、ピットロードに入ったのでした。
ANDYさんは、事件が起きる少し前に通過しています。
いまごろ、ヘアピンあたりを通過しているころでしょうか。。。
その後、殆どの車両がピットロードに向かう中、まだシケインを通過する車両も数台ありました。
「130R立ち上がってからのコースシグナル、見難いんだよね~」 そんな声を聞きながら、マシンが止められているピットロード入り口付近に向かいます。
しかし、この感じは・・・・
いやな予感は的中。
「この赤旗を持ちまして、本戦決勝を終了とさせて頂きます。」
色々なドラマを生んだ、2008鈴鹿ミニモトはあっけない幕切れを迎えました。
なんだよ~・・・・・ チェッカーフラッグもゴールも無い、本当にグダグダの終り方じゃねーか!!
スッキリしない気分も、ヘルメットを脱ぎ汗びっしょりに「やり遂げた・・・」という安堵と完走した感動が混ざり合った表情をする3人の顔を見たら、嫌な気分も薄らぎました。
各自それぞれライダーに掛けより、健闘を誉め称えます。
終った。。。。
まだ寒い公式練習のとき、ライム夫サンが「OPENクラスの決勝は、ほんとサバイバルレースだよ~」と言っていたのが、
本当に身にしみて分かりました。
2/3台が転倒→修復・復帰、リカバー。
2/3台がリアサストラブル。
また別の2/3台がミッショントラブル。
レース中、見渡せばエンジンを開けているチーム。ステムごとフロント周りを交換しているチーム
エンジンが掛からず、何度もピットロードを押し掛けしているチーム。
マシンもライダーも戻ってこないチーム。。。。。
僕らだけじゃない。
完走したチームは何らかのトラブルを抱えながら・修復しながら戦ってきたんです。
壊れない安心感を持って挑んだチームなんてあったんでしょうか???
そう思えるほど、帰ってきたライダー・クルーは、本当に嬉しそうでした。
僕もプレジャーの集合写真に混ざり、喜びをかみ締めます。
日もトップリと沈み、ヒンヤリとした空気のなか撤収をしていると、「ツワモノドモガ、ユメノアト」そう感じてなりません。
そのあと、集まれる人だけ集まった、簡単な食事会をすませ、ひとり眠い目をこすりながら、帰路に立ちました。
今こうして思い起こし、ブログに書いていて思うのは、本当に「光陰矢のごとし」 あっちゅう間でした。
退院して半年。 その間、してきた事といえば「鈴鹿ミニモト」に関することばかり。
でも、過ぎても止まないコノ感情は・・・・
「思いっきりSTを極めたい!」「最速のKSRを仕上げたい!!」
決して今年の車両は、手を抜いてなんか居ませんが、
もっと見るべき事があるんじゃないか? もっと詰めるところはあるはずだ!
そういう気持ちが、日を追うごとに強まっていきます。
じゃなきゃ、今年のレベルアップは何だっていうんだ!!
「STなんて、やること無い。」
言いたい奴は言えばいいじゃないか。
同じ土俵に上がったとき、そんな連中の度肝を抜くマシンに仕上げたい。
XRに乗るトップ連中に、「KSRも速いじゃねーか!!」と言わせたい。
そして・・・チャンスがあれば、もう1度同じメンバーでチャレンジしたい!!
#14君、ANDYサン、LADY君、“侍”ナカユキヲ
僕の組んだサスを「良い!」といって、28秒台を連発した猛者ども!!
あんた等、やっぱサイコー!!
じっさい大した事してないんだよ。
でも、いきなり10秒短縮ってどーなのよ??
フツーの人間にゃ真似できねーよ!
やっぱりアンタら並じゃない。 めちゃくちゃスゲー!!!
感謝・感激のコノ気持ち、言葉では表しきれないよ!!
でも言っちゃう。
「めちゃくちゃ嬉しい! 本当にありがとうーーー!!!!」
超超ハッピー(古)なこの気持ちを形にしたい気持ちでいっぱいです!!
なんで、来週の打ち上げで静岡産の新茶をプレゼントします!!
めちゃくちゃ嬉しいこの気持ち。
めちゃくちゃ頑張って、めちゃくちゃ速かった、アンタらに捧げる、そのお茶は!!!
「芽茶茎茶」(めちゃくちゃ)
え!これがオチ?・・・とか言わないよーに(爆
Posted by KSR@#44 at 20:51│Comments(4)
│鈴鹿miniMOTO
この記事へのコメント
鈴鹿ミニミトの軌跡、感動して読みきりました!
こんなに克明に記憶していてなお、文章にできるなんてすばらしすぎます(激驚)
どんな小説よりもドンドン引き込まれてしまって、感動の嵐が頭の中を駆け巡ってます!マジ泣いてます!
今回は本当に助けて頂きまして、このような成績でレースができたのは何よりも、#44さんのおかげと思っております。
ライダーが速いだけではレースは勝てませんね。
たくさんの人たちの協力で表彰台は近づいてくるものだと実感させられました。
また色々と御教授くださいね^^
また一緒に楽しみましょうね^^
#44さん、本当にありがとうございました。
PS:オイラにはお茶はないの?
こんなに克明に記憶していてなお、文章にできるなんてすばらしすぎます(激驚)
どんな小説よりもドンドン引き込まれてしまって、感動の嵐が頭の中を駆け巡ってます!マジ泣いてます!
今回は本当に助けて頂きまして、このような成績でレースができたのは何よりも、#44さんのおかげと思っております。
ライダーが速いだけではレースは勝てませんね。
たくさんの人たちの協力で表彰台は近づいてくるものだと実感させられました。
また色々と御教授くださいね^^
また一緒に楽しみましょうね^^
#44さん、本当にありがとうございました。
PS:オイラにはお茶はないの?
Posted by みかん at 2008年06月06日 22:00
どもー!!
チームプレジャー広報部メディア室動画課編集主査:みかんサン
こんばんはー!!!
みかんサンの動画と、あん嫁さんの写真、そして僕の手記で、
【鈴鹿ミニモト】三部作、思い出≪ジェットストリームアタック≫って事でお願いします(^^;)
>どんな小説よりも
まさに“事実は小説より奇なり”ですね(笑
#14君、LADY君、た~ちゃんと、
身の毛もよだつ転倒を喫していながら、みんな五体満足で立派に帰還してくれるなんて、感動以外何ものでもナイですし、
あんなにトラブって、グダグダの終末だったのに、
今は、どう思い返しても「良き思い出」だと思えるのは、素晴らしい事ですよ!!
この感動のステージに一緒に上がる事ができ、本当に感謝しております!!!
まだまだ! お楽しみはこれからデスよ!!
・・・しまった。打ち上げで言う台詞が無くなった(><)
PS:男なら、実力でもぎ取れーーーっ!!
チームプレジャー広報部メディア室動画課編集主査:みかんサン
こんばんはー!!!
みかんサンの動画と、あん嫁さんの写真、そして僕の手記で、
【鈴鹿ミニモト】三部作、思い出≪ジェットストリームアタック≫って事でお願いします(^^;)
>どんな小説よりも
まさに“事実は小説より奇なり”ですね(笑
#14君、LADY君、た~ちゃんと、
身の毛もよだつ転倒を喫していながら、みんな五体満足で立派に帰還してくれるなんて、感動以外何ものでもナイですし、
あんなにトラブって、グダグダの終末だったのに、
今は、どう思い返しても「良き思い出」だと思えるのは、素晴らしい事ですよ!!
この感動のステージに一緒に上がる事ができ、本当に感謝しております!!!
まだまだ! お楽しみはこれからデスよ!!
・・・しまった。打ち上げで言う台詞が無くなった(><)
PS:男なら、実力でもぎ取れーーーっ!!
Posted by KSR@#44 at 2008年06月07日 20:57
どもです!
素晴らしい!!
何度読んでも心に火が入ります!!!
>過ぎても止まないコノ感情は・・・・
僕も同じ気持ちです!もっと走り込み、スキルを上げてリベンジだっ!!
そして、お茶。あざーっす!!
素晴らしい!!
何度読んでも心に火が入ります!!!
>過ぎても止まないコノ感情は・・・・
僕も同じ気持ちです!もっと走り込み、スキルを上げてリベンジだっ!!
そして、お茶。あざーっす!!
Posted by ANDY at 2008年06月08日 23:00
こんばんは!ANDYさん。
ホントは、OPEN編はスルーしようかな~(爆
・・・・なんて思ってたりしたんですが、
あん嫁さんの写真が先にUPされてましたので、
観ているうちに、どんどんキーを叩くのが進んで一気に書き綴ってしまいました。
こまかい描写や時間経過のズレは、気にしないで下さい(笑
>もっと走り込み、スキルを上げてリベンジだっ!!
さしあたり、月末のファンランでLADY君のコースレコードを破ってみせるのが、ステップ1でしょうか(笑
晴れるとイイですね~(^-^)
>お茶。あざーっす!!
打ち上げも、楽しみですね!! 当日はヨロシクでーす!!
ホントは、OPEN編はスルーしようかな~(爆
・・・・なんて思ってたりしたんですが、
あん嫁さんの写真が先にUPされてましたので、
観ているうちに、どんどんキーを叩くのが進んで一気に書き綴ってしまいました。
こまかい描写や時間経過のズレは、気にしないで下さい(笑
>もっと走り込み、スキルを上げてリベンジだっ!!
さしあたり、月末のファンランでLADY君のコースレコードを破ってみせるのが、ステップ1でしょうか(笑
晴れるとイイですね~(^-^)
>お茶。あざーっす!!
打ち上げも、楽しみですね!! 当日はヨロシクでーす!!
Posted by KSR@#44 at 2008年06月09日 00:20


