2008年05月25日
鈴鹿ミニモトの軌跡 その4
昨日からの土砂降りも、午後には晴れて、蒸し暑くなりましたね~
これから梅雨が来て、夏が来る・・・そんな感じの午後でした。
今日は頼んでおいたKSR-110の部品をチェックして、
来月末の「KAZEレース:伊那」に向けての新型エンジンの製作に取り掛かる準備をしていました。
参戦クラスは美浜と同じ「SSクラス」なので、カム・ヘッド・バルブ等はノーマル未加工ですが、
来年の「ミニモトSTクラス」に向け、ずっと考えていた「今までと違うイレギュラーなケースの組み方」をトライして、
より振動の少ない、極力フリクションが少ないエンジンに仕上がれば良いな~と思ってます。
それと、先月の「MAX-ZONE mini」からお預かりしていた「吉谷デンソー号」のカウルを外し、
FRPコウダさんへ返却・発送しました。
ミニモト当日も数社様から撮影依頼があったようなのですが、
当の僕がずっと作業してて対応出来なくて、コウダさんに申し訳なかったと反省しています。
画像は、もはや耐久に出るなら「絶対換えとけ!」という定番中の定番。
「穴なしアウトプットシャフト」
比べてみると、微妙に変わってるとこが多くて、なかなか興味深いです。
そんな鈴鹿ミニモト4時間耐久レース:STクラスの決勝レポです。
TOPの#764チームナルシーさんとこにTOPを奪われた「スタ前チェックバトル」
遅れること10台後ろで、難なく通過。
ピットに戻り、再び緩みチェックをしたあと、ガス給油装置のチェック。
入れる手順と使い方を確認するため、LADY君のスペアマシンで予行練習。
本番車には計量したガソリンを入れたころ、コンソレの決勝がチェッカー!!
いよいよでって感じで、ピットスタート。グリッドに並びます。
一応・・・って事で、タイラップ・ガムテープ等と一緒に簡単な工具をヒップバックに入れ、
#115、#116、#117・・・と様子を伺い、問題なし!準備万端!!と確認し、記念撮影♪
今年のポスターにも載っているチームプレジャーは、
こうゆう時決まってメディアのカメラマンさんも一緒に写真を撮ってくれます。
最近じゃ珍しい大所帯のチームですし、何といってもチーム全車が決勝出場を果たしていますしね。
それぞれに挨拶してピットに戻り、スタートはモニターと同時に眺めます。
120台という出走台数なので、半々に分かれてルマンスタートをします。
来年こそ「第一グループ出走」したいね~なんて言ってたら、第2グループもスタート!!
オープニングラップ・・・・70~80位近辺で、#116号車が通過。ナカさん上々のスタートです。
続いて90位前後で#115号車LADY君。110位近辺でANDYさん・・・ちょっと出遅れたかな??
15分も経過しないうちに、バラバラだった集団が、いくつかのグループに分かれてスリップを使いあい、
その中から抜け出し、次の集団に・・・なんて展開がコースのあちこちで行われ始めたころ、
KSR勢は、#168「ケースケ君」が一人抜け出してTOPをキープ!
早い段階で29秒台~28秒台で走ります。
10台位遅れて、カイザー選手・ナカさんがXR勢と20台位の集団を形成しており、それにLADY君が追い付きそうな勢いで巻き返しています。
なかなか面白い展開だね~といっていたら、
だんだんタイムが落ちてきた#117号車ANDYさんのサインボーダーから「ピットインするかも!」と連絡。
予定より随分早いですが、ガス給油の準備をしてANDYさんを待ちます。
ANDYさんピットイン!
「キャブがおかしい!全然吹けないよ!!」
第2ライダーのニシヤマ君は待機してもらい、たーちゃん&ANDYさんが各部をチェック!
それ以外の原因を考えるべく、ライム夫さんがスペアのCDIを準備。
一通り確認して組み直し、キック一発でエンジン始動。
「さっきより良くなったから、これでOK!」と言う事で、ニシヤマ君に交代してコースイン。
原因は、エレメントを抜けた小さな塵か・・・はたまたCDIか・・・詳細は解りませんが、
とにかく安定して周回している様子なので、ホッと一安心。
モニターを見ると、LADY君が完全にナカさんが居る集団に追い付いていました。
モニター上では、カイザー選手も含めKSR勢で2位~4位までが同じ集団に居る事になり、
見るたび順位が目まぐるしく変動している事が解ります。
タイムも集団に引っ張られ、どんどん上がっていきます。
#116号車、#115号車、2人とも28秒台です!!
耐久中にもかかわらず、予選と同等以上のペース!
しかもLADY君は、自身のベストラップを3秒も更新しているんです。
スタート前、「フルタンクだから、無理するな。」とライム夫さんに言われていたのも関わらずです!!
でも、ピットのミンナは「LADY、大丈夫か~?」なんて言いながらも笑っています。
不安定じゃなく、安定して好タイムをキープしてますし、
順調なら表彰台圏内なのは、サインボードで知っているからです。
そして1時間が経過し、多くのチームがライダー交代を行いはじめたピークを少し過ぎたあたりで、
LADY君→#14君に交代。
3分間のピット義務があるので、予定どうりにガス給油を行い、各部をチェックしても余裕があり、
貼ったガムテープを剝して増し締めして調度良いくらいです。
スムーズにコースインを果たし、#14君の活躍に期待します
その頃、#116号車が更なるタイムアップ! チーム初の3分27秒台に突入しています!!
ガソリンが減って軽くなった車体を生かし、スリップ合戦を上手く使っているんでしょう。
さすが“侍”ナカユキヲ!!
#14君も順調にタイムアップして、30秒を切るくらいで周回。
1時間半を過ぎたあたりで、ようやく#116号車がピットイン。
リエ姉にバトンタッチして、“侍”が普通の男に戻ります。
みかんサンがマシンチェックして、マシンを送り出します。
「あと○○分で、#14君にL-5のサイン出します!」と言う声が聞こえ、
ガス係は、このへんから忙しくなります。
「#115号車の前に、#117号車が入るんで・・・」とカントクと打ち合わせていると・・・
「#14君が通過しません!」とのピット連絡!!
数周確認するも、リーダーボード上でも順位が確認できません。。。
不安ながらも、先に入ってくる#117号車にガスを給油し、マシンチェックを外から確認。
モニターやニシヤマ君が見た様子で、どうも#115号車は裏ストレート脇に止まっているとの事。
しかし、救急車が出たとかチームの呼び出しが無いので、どういう状況かは解りません。。。。
このままリタイヤするのか・・・???と思って、ずっとピットロード出口を睨んでいたら、
緑色の「#115」!!!
「戻ってきたー!!!」
フラフラになりながらも、なんとか帰還。
「大丈夫?」 「カナリ痛いけど、折れてないし大丈夫」の返事。
マシンを確認すると、左ステップ周りが破損しているので、ステップバーから緩め始めると、
ANDYさんが、ホルダー&プレート、チェンジペダルなど、アッセンブリーになったスペアを持ってきてくれました。
すぐさまホルダーごと交換し、ハンドル周りをチェック。レバーやホルダーは削れた跡はありますが、
ポジションだけ戻して、増し締めして続投。こうなったら、あわてず確実に走れるように送ろうと考え、
オイル漏れや欠損・脱落が無い事を確認。ガソリンを入れてライム夫さんが出走。
ホッと一息、#14君に様子を伺うと
「裏ストレートエンド手前」で、スリップを使って抜いてきた後続車が入って来るとき、斜め前に横切るように入ってきて、相手のスイングアームがフロントタイヤにヒット!成すすべなくフロントから転倒。
「後続車に轢かれんじゃないかと思いましたよ。」と、転倒後の恐怖を語ります。
こういった場合、集団でスリップを使いあうと、後ろに行けばいくほど空気抵抗が減り、グッとスピードが乗るのですが、
前の車両を抜こうと横に出ると、一気に空気抵抗を受ける事となり、集団は依然スピードが持続しているのに対し、
横に出た車は、集団から離れた瞬間からどんどんスピードが落ちていく・・・このタイミングを見計らい集団に戻るのですが、
このタイミングを見間違えると、乗っている本人は「横に移動した」と思っても、集団から見ると「スピードが落ちながら、斜めに近寄って来る」と言う感じになり、本人が思うより後方に入ってしまい後続車と接触・・・という事態になるんです。
ただ、こういった経験が豊富なライダー同士だと「阿吽の呼吸」とでも言うのでしょうか。
ヘルメットをフッと入る方に向けてから進路変更したり、「肘ウインカー」でチョット合図したり、膝を出したり・・・と周囲に知らせる事もあるんですが、これだけ普段一緒に走らない者同士だと、この「呼吸」や「合図」が判らず、ノーリアクションで入ってきたりすることもあるんだと思います。
とにかく、怒り心頭の#14君が「骨折」といった大怪我が無くてホッとしました。
やれやれ・・・と飲みかけのコーラに手を掛けた瞬間、緑色の#115号車がピットイン!!!
「ダメだ!4速に入らない!!」
比較的冷静なライム夫さんと顔を見合せ、同時に「セグメントが折れた!」と判断。
僕のスペアBOXには、スグ取り出せる位置に高年式のセグメントがあります。
しかし、外すにはケースカバー・・・クラッチハウジング・・・・センターナット・・・
パッと考えただけでも、セグメントに行き着くまでに多くのボルト&ナットを外さないといけないですし、
何より「油温100度以上のオイルが入ったエンジン」ですから、作業時間も掛るでしょう。。。
3速で走り切るか、それとも修理するか・・・といった事も含め、ライム夫さんに判断をゆだねると、
「スプロケロングで行こう!」 =「修理せず、3速走りで行くしかない!」と理解して、すぐさまリアホイールを外す工具を揃えると同時に、ライム夫さんはLADY君にレーススーツに着替えるよう指示。
(予定では次は#14君ですが、ピットインの10秒ほど前にトイレ&着替えに行ってしまった!)
・・・と同時に、スプロケを探すも、これより小さいスプロケに選択肢はあるのか??
「無い。借りてこよう!」
ライム夫さんも瞬時に判断し、手持ちの一番小さいスプロケを僕に手渡し、
スプロケを探しに行きますが、「これより小さいスプロケ持っている人なんて居るか??」という疑問を持ちつつ、
とりあえずスプロケを組んでみて、ハッと気づきました。
「たとえスプロケが有ったとしても、チェーンが引けないんじゃNGだよな。。。」
とりあえずで組んでみたら、やはりギリギリ・・・・「これでイクしかない。」
探しに行っていたライムさんにこの事を告げ、ライム夫さんがLADY君に伝えます。
マシン修理をしてるころ、後ろではリエ姉がピットインして、こみかんサンに交代。
僕の代わりに、誰がガス給油してくれたんでしょうか??? う~んスイマセン。。。。
「戦争」とも言える状況が過ぎ、
ライム夫さんが「スグにLADYはピットインしてくる。最後は状況を知っている僕が走るよ。」と告げられました。
「#14君も僕から言うよ」
と帰って来て状況が把握できない様子の#14君にライム夫さんが現状を説明。
それから、#117号車のた~ちゃん→ANDYさんへ #116号車:こみかんサン→みかんサンへ、
#115号車のLADY君→ライム夫さんへと 短いタイミングでガス給油・ライダー交代を無事に済ませ、
「あとはゴールを待つだけだな~」とモニターを眺める僕に、
「#441サン・・・ちょっとイイですか?」と#14君が声を掛けます。
「さっき一緒に走ってた連中(XR-M&Ape)にも聞いたんですが、1台スリップも使わず抜いて行った車両が居るんですよ。」
「で、コイツは速いと思って、スリップに入るとスゲ~〔変な臭い〕がするんですよ。」
「これって、ガソリン(レースガス等に)変えてるんじゃないかと思って、他の連中に聞いて回ったら、
やっぱ『排ガスが臭い・ストレートが速すぎる』って言うんですよ。」
「で、今モニター見たらKSRクラスでTOPじゃないですか!
予選で30秒切れない連中が、25秒台で走るマシンを抜いて行くんですよ?
で、コーナーがスゲー遅いの。
何度も何度もコーナーで抜いても、ストレートになると臭い排気煙出しながら、スリップも使わず抜いて行くんです。
XRの連中もオカシイって言ってます。俺、抗議に行こうと思います。」
さらに詳しい状況を聞いてみても、さっきとは違うテンションで冷静に状況を説明。
#14君が「転倒のイライラ」を〔八つ当たり〕しているんじゃないと判りました。
無論、普段厳しいレギュレーションの中でレースをしている「FN乗り」である#14君や、
同じ「FN、FP乗り」「M12乗り」のレース仲間同様「絶対にオカシイ」という状況分析に、疑う余地はありません。
レース後、すぐに抗議に行くというので「KSR独特」のレギュレーション抵触事項をいくつか書き、#14君に渡しました。
そんな状況とは知らず、コースではハッピーエンドなチェッカーが降られていました。
僕もギリギリで、ANDYさん、みかんサン、ライム夫さんのゴールを見届ける事が出来ました。
#14君が居ない事を不思議に思われながら、みんなで写真撮影なんかをしてピットに戻ると、#14君の姿が。
聞くと、「ガソリン検査に対しての申し出は、10万円の申告・審査料が必要みたいです~」
「なので、申告せずに帰ってきました・・・・」と。
#14君が「絶対間違いない!」と思う事が「ガソリン違反」なだけに、これ以上の進展は無いか・・・
そう思っているた時、僕のメールに1通のメールが入ってきました。
その内容は・・・
「あそこは、絶対何かやってます。」「筑波でも富士でも、絶対オカシイって有名です。」
関東のKSRレースにも積極的に参加している人が、今回のレース結果を知ってスグにメールして来てくれたんです。
あまりにハッキリした・具体的内容でしたが、この人が知っている内容はあくまで「噂・推測」の域を超えていなかったので、
僕らの場合と同じ。「開けてみなけりゃ、ワカラナイ」って結末でした。
これでシマイか・・・
あきらめムードが周囲を取り巻く中、一陣の風のごとく「ボアアップでしょ」という声がどこからともなく聞こえてきました。
「何処が?」 「どのクラスで??」と聞くより早く、
「検査が始まる!!」 「KSRクラスで×××・・・」
結局、夜10時過ぎになってようやく出た検査結果の詳細は、
「オーバーサイズピストン使用禁止の違反により失格」というものでした。
周囲では「カムシャフトも・・・」「キャブが・・・」と色々な声が聞こえてきましたが、
正式結果では、「特別規則第54条4-5違反により、失格」という1行が書かれているだけでした。
もちろん#14君が一番疑っていた「ガソリン規制」についても、その場では解らず、詳細は闇の中。。。
失格により成績も無効になり、繰り上がりで2位・3位のチームが、1位、2位となり、
4位だった#116号車:みかんチームが3位・・・・
チーム一丸となって表彰台を目指し、めでたく3位!・・・なら良かったのですが、
このグダグダの結末と、朝6時起きで集合し、耐久レースをこなして、
さらにレース時間と同じくらい正式結果が出るまで待たされて・・・片付け、撤収。。。
こんなスッキリしない気持ちでサーキットを後にするのって、今までのレース人生であっただろうか??
いや無いね。
明日のOPENを控えた多くのメンバーが就寝する中、残ったメンバーでひっそりと「3位オメデト会」をしました。
#14君は、明日のOPENを見ること無く、独り車を運転して静岡へ帰りました。
この事実を書くか・書かまいか、ずっと悩んでいましたが、結局僕が書かずとも色々なトコロで「この話題」で炎上しており、
事実か否か不明な事項も含め、その場で聞こえなかった声が多く寄せられていました。
口の悪い連中は「だからKSRの連中は・・・」「KSRなんて走らせるから・・・」と、
レギュレーション違反とは全く関係のない人たちにまで怒りが向けられており、とても悲しくなりました。
この話題に、結末はありません。格言も指針も、何にも浮かびません。
ただただ、スッキリしない気持でイッパイです。
最後の一ヶ月、左目出血・まぶた顔面神経痛・連日の寝不足と戦った、
僕の「2008年 鈴鹿ミニモトSTクラス」の決勝は、だらだらと幕を閉じたのでした。
おしまい。
*一部、時間の流れや言葉の表現に事実と違う誤りがあるかもしれませんが、
疲労困憊の中での朦朧とした記憶による私の捉え方です。御了承下さい。
Posted by KSR@#44 at 22:11│Comments(0)
│鈴鹿miniMOTO


